ひとつ手をくわえる

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 BOOKLOREの本は、印刷所から仕上がってきてから、何かひとつ本に手作業を加えることが最近は多いです。たまに対面販売をする機会があって、その手作業部分の説明をすると「言われないとわからんわ」と呆れられたりします。つまりさほど効果的になってないってことなのか? ってくらいなものなのです。でもそれが好きでやっていたりします。

 本を作りはじめた頃は、印刷が仕上がってきた本を、そのまま販売していていました。パソコンの中でレイアウトされ、それを入稿して、少しすると本がドーンと送られてきます。最初は出来上がったことに感動をしていましたが、何冊か作るうちにそれがシックリとこなくなってきました。たぶん商売人の血が流れてないからでしょうか、それとも、もの作りを少しだけしていたからでしょうか。

 その後、BOOKLOREの出版のスタイルとして、ここから出す本は商品というよりは一冊ずつが作品だったり文化財という意識を持つようにしようと思いまして、何か面白い本が出来ないかなと探りはじめました。お金のないの弱小出版レーベルでは特殊印刷や変わった製本方法などは出来ないのため、一冊ずつ少しだけ手を加えるようになりました。印刷冊数も少数だから、出来るわけです。

 例えば、永井さんの本には消しゴム判子を押していたり、西尾さんの本のカバーはスプレーで一枚ずつ描いていたりします。実は一番大変なのが多田さんの本で、作家さんに一冊ずつ2ページ分の絵を描いてもらっています。

 本は内容を優先なので、本自体に手が加えられていることは、そんなに主張することもないので、いままではあまり説明をしてこなかったのですが、今回の「九月の朝顔」は説明しないとわからんと本当によく言われるし、結構時間をかけて一冊ずつ仕上げているので、ブログに説明を書いてみようと思いました。

まず、



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こちらが印刷所から来た本の中身です。

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紙の作家さん菅野今竹生さんに特注で作っていただいた
竹紙(ちくし)を印刷所で扉として挿入して製本してもらいました。

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この竹紙の扉に著者の畑尾が一冊ずつ小さな種の刺繍をしています。

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そして、この紙が本の表紙となる紙です。これを折ったりきったりすると...

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こうなります。この作業が時間かかります。(ぜひ手伝いにきてください)

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これが著者が新潟の朗読会をした時に知り合った
消しゴム判子の作家、長島裕子さんに作っていただいた判子です。
これをさきほどの表紙に押します。

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これを失敗すると、
二つ前の折りの作業が全て台無しとなりますので、慎重に。
かすれは愛嬌です。

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3箇所押します。
この後カバーをかけるのでこれは見えない部分なんですが...

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これは、本の栞です。青系の色が4色あります。
もし本屋さんでこの本が並んでたら、栞を見てあげてください。
一冊ずつ微妙に違う青の栞がついています。

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ボンドで背の上部につけます。
上下間違えてつけるというアホなこともたまにしてしまいます。

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背全体にボンドをつけて...... この作業は素早く。

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さきほどの表紙とドッキングします。ドキドキする瞬間。

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折りの部分に、中身の1ページ目を入れ込みます。

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こちらがくるみ終った状態です。

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本文よりも表紙の紙の方が大きいので、表紙と本文で少し段差が出来ます。
これだけで少し本が上品になる気がします。
そして今までの作業はこの数ミリの段差を出すためにしているようなものです。

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そして、これがカバーと帯です。

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この作業も背の真ん中にタイトルが来るようにするのが難しいです。

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そして出来上がりです。
カバーを巻くと、さきほどの作業の苦労を微塵も感じさせないのです。


 この表紙の製本方法はフランス装という方法です。美篶堂さんが出版されていた製本の本を参考にさせていただいています。美篶堂さんのように素敵で丁寧な製本には全くかないませんが、こうやって一つひとつ職人さんが作られていると思うと、本を一冊作るというのは本当に大変ですね。ド素人がやっていますので、ちょっと不細工なところはありますが、本に出来たヨレやシワで気持ちを感じてもらえたら嬉しいです。

 まだまだ、全部仕上がってなくて、あと残りは600冊! さて何年かかるのかな...

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このページは、booklorebooksが2011年11月15日 12:59に書いたブログ記事です。

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